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 東日本大震災の大津波に跡形もなく流された宮城県南三陸町の「おさかな通り商店街」の店主たちが29、30両日、避難所になっている同町立志津川中学校の校庭で「福興市」を開く。窮状を知って全国の商店街仲間が送ってくれたテントを店に、たこ焼きやラーメン、焼き鳥など軽食のほか衣類を売る。店主たちは「商売を再開して復興ののろしをあげよう」と張り切っている。

【大船渡では】仲間が支え、商売再開 大船渡・盛木町市場

 「おさかな通り商店街」は海から約200メートルの町中心部に、鮮魚店やかまぼこ店など新鮮な海の幸や加工品を扱う13店舗が建ち並んでいた。20年前から毎年12月29日に開いていた恒例の「おしばて(酒のさかなの意)市」は、正月用のサケなどを求める3万人もの人出でにぎわっていた。

 店主の中には亡くなった人もいる。助かった人もすべてを失った。実行委員長の山内正文さん(61)は「山内鮮魚店」の店舗や商品、工場、ネット通販用のコールセンターを津波に流された。それでも「皆が待っている。早く商売を」。仲間から「福」を呼ぶ「福興市」のアイデアが出て、すぐに準備に取りかかった。他の商店街の7店主も協力することに。

 「おさかな通り商店街」は商店街や町内会の災害時互助ネットワーク「ぼうさい朝市&昼市」に加盟。09年8月の兵庫県佐用町の大水害で、山内さんたちは佐用町に義援金を送り、商店主に海産物を届けて現地で売ってもらった。今回、佐用町の商店主から恩返しとしていち早くテントが届いたという。

 そのほかにも「ぼうさい」に参加する12府県の商店街などから商品が届く。地元宮城県からは登米市の郷土料理「はっとう汁」が販売される。

 山内さんは「商売してなんぼ。戦後の闇市のように、商売の原点からもう一度始める」と話している。来月以降も毎月1回程度、市を開く予定だ。【泉谷由梨子】


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 地域政党「減税日本」は今回、東京都の区長・区議選を含む11都道県の首長選や市区町村議選に計70人の公認・推薦候補を立てたが、戦績は振るわず、「減税勢力を全国に」という代表の河村たかし名古屋市長の思惑通りにはいかなかった。

 25日午前3時までに開票終了した選挙の結果を読売新聞が集計したところ、同党から公認・推薦を受けた56人のうち、41%に当たる23人が当選した。

 2月のトリプル投票などで圧勝した減税日本には統一地方選を前に、各地から公認・推薦を求める声が相次ぎ、河村市長は「住民税の10%減税を公約に掲げる」ことを条件に支援していた。

 しかし、東海3県の7選挙に限っても、計9候補のうち当選は3人にとどまり、「河村旋風」も名古屋市外にまでは及ばなかった。

 民主党熊本県連の松野頼久(まつのよりひさ)代表が25日、記者会見し、統一地方選の敗北の責任を取り、代表を辞任する意向を表明した。

 同党は10日投開票の熊本県議選で6人を公認したが、当選は1人。24日投開票の県内の市町議選でも、公認8人のうち当選は4人にとどまった。

 東日本大震災で、埼玉県東部の新興住宅地、久喜(くき)市南栗橋地区では、局地的な液状化被害が発生した。被害が確認されているのは同地区約2300世帯のうちの約150世帯、約200メートル四方。現在も下水管が破損したままで、トイレや風呂が使えない家もある。狭い範囲に被害が集中した理由は不明だが、一帯は久喜市と合併した旧栗橋町が区画整理事業を行っており、住民からは市の責任を追及する声も上がっている。【西村隆】

 パート社員、石毛節子さん(50)は、県内の職場で地震に遭い、翌日昼、自家用車で家に向かった。フロントガラス越しに見る幹線道路の様子はいつもと変わりなく、カーラジオも埼玉県には大きな被害がないと伝えていた。ところが、自宅の近くまで来て我が目を疑った。電柱が傾き、道路は波打って泥に埋まっていた。2階建て一軒家の自宅は、玄関が泥でひざの高さまで埋まり、全体が傾いていた。

 会社員、若月一成さん(43)も築約15年の家が傾いた。1階のリビングの床にビー玉を置くと、曲がりながら転がっていく。周囲から修復費は1000万円とも言われた。月9万円、ボーナス月25万円のローンはあと15年残っている。

 市はいち早く道路、電柱、上下水道管を復旧した。しかし公共部分のみで、個人の敷地内に引き込まれた水道管の復旧費用は自己負担。破損箇所を探す費用も含めて数十万〜100万円かかるため、16世帯は今も下水道が復旧していない。コンビニのトイレを借りながら生活を続ける住民もいる。

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 庭と駐車場付き戸建て住宅が並ぶこのエリアは、駅まで徒歩で15分。東京に通勤、通学する住民も多い。もともとは、86年の東武日光線南栗橋駅開業を機に、旧栗橋町が一帯の水田の区画整理事業を進めた。94年から入居が始まり、99年に事業は終了した。

 地震後、4回にわたり開かれた住民と久喜市の話し合いでは、市の責任を追及する声が相次いだ。「埋め立てた砂が原因ではないか」などと住民から質問が飛んだが、市は「当時の基準を満たしているので問題はない」と繰り返した。住民の一人は「『基準を満たしていた』という市の言い分も分からないではない。ただ、市役所の職員も自分の家だったらと考えてほしい」と訴える。「建築業者の基礎工事に差があったのではないか。欠陥住宅の責任を問いたいが、業者はすでに倒産してしまった」と嘆く住民もいる。

 市は近く、同地区一帯で深さ20メートルのボーリング調査に着手し、液状化が集中した原因を探る。データは民間の研究機関で分析し住民と共有しながら、区画整理事業に問題がなかったか見直す予定だ。

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